これが一般的に言われる「サイクリング」? 飛鳥~天理~奈良
面子:チェンさん(マレーシアからの留学生) 大塚さん 牧村さん 大山さん 舟木さん 松原 花井(文)
(企画:竹中さん)
輪行代:860円
古墳の拝観料:250円
古代米ソフト:1800円
地酒の試飲:0円
のんびりとしたツアーの思い出:Priceless
2月7日
電車の中、せまる大学受験にむけて単語帳を見ている高校生。そんな場に似つかわしくない、銀色のでかい袋を持ち、でかいリュックを背負っているのが6人。
橿原神宮前駅におりたったはいいが、さあどこへ行こう? なにしろ「飛鳥へ行く」ということ以外ノープランだし。企画者の竹中さんが諸事情により来れなくなったせいだけど、まあたぶん竹中さんも計画ゼロだったと思う(笑)
とりあえず橿原神宮へいっとくやろ。境内に入ってさぁお参りするかーって大塚さん!酒の一斗樽にお参りしてどうするんですか!
さて次はと、地図を見て行き先を決める。「次はここ!」本薬師寺跡。さすがに「跡」とつくだけあって基礎の石があるだけだったけど、「そこから過去に思いをめぐらせ、これが建っていたところを想像するのがロマンだ」と誰かが言ったような言わなかったような。
その後も「~跡」に立ち止まっては、まったりして、次行くところを決めるっていう繰り返し。最初からどこ行くか決めてると、その計画通りやらなかんっていう気持ちになってなんとなく時間に追われてしまうけど、ノープランだから好きなだけまったりして好きなときに次行こうかってなる。ぽかぽか陽気も手伝って、なんちゅうか、しやわせ~+*☆
さぁ、次いこかってとき、牧村さんが「気をつけて!か、かりんとうが落ちてる」と。そしたらチェンさんが「かりんとうって何ですか?」って聞いてきたので、かりんとうと、踏んではいけない方のかりんとうの両方の意味について、みんなで教えてあげました。
昼飯を食った後、高松塚古墳へ。ずさんな保存で問題となったこの古墳は白いテントで覆われ、入り口から冷却用の管が何本か中へと入っていた。小学校のときはたしか中が見えたような記憶があるけど…
高松塚周辺は公園になっていて、ぽかぽか陽気、周りは田んぼや畑が広がるのどかなところなので、無人販売のみかんを食いつつ、おひるね。うーん、こういうのを普通の人は「サイクリング」っていうんだろうな。
鬼の雪隠、俎を見て、次の亀石に向かっているとき、舟木さんはある言葉を発見した。
「キキザケできます」
それは色褪せ、錆びた看板で、壁の高いところにかかっていたので、普通の人は気づかないか、気づいても素通りするところを、舟木サン’s EYEは見逃さなかった。「いってみよー!」てなわけで、地酒の試飲、しちゃいマシタ☆大山さん飲み過ぎ☆おいしかったのでついでに酒買出し。亀石近く「脇本酒造」ぜひ。
飛鳥の代表的な遺跡、石舞台古墳。蘇我馬子の墓だと言われている。一通り見て、併設してる売店で、やりましたよ、古代米ソフト(300×6)ジャン。…見事負け。超高級ソフトだった。でも売店のおばちゃんがちょっと多めに作ってくれたので損したけど得した(?)
最後に行ったのが飛鳥寺で、飛鳥大仏が祀ってあるらしい。それよりもインパクトがあったのが、寺の前にあった紹介文の看板。
現在の本堂は古の中金堂(一塔三金堂)の位置に相当し本尊飛鳥大佛は千三百九十有余年間そのままに座したまうは奇跡の存在といえよう。
平安朝まではより以上に膨張し中世以後天災地変、自然崩壊のため境内は1|20に縮小されたが、この長閑な青垣山こもれる風景に麗しい殿堂があった昔を偲べばうたた感慨無量といえようか。
聖徳太子は橘の藁小屋で生まれたまい、大陸の先生に先進国の学問を受け、その粋を取って国民の守るべき十七条憲法を示されたのがこの本尊に誓ってのことであった。
蘇我馬子が決戦の暁、強引に飛鳥寺に着手したことは必然的に飛鳥文化の扉が開けゆく固い約束にもなった。即ち国家数千年の大計を果し得たことは権力の野望を充した一面見事な光彩を放ち得たといえよう。
驚くなかれ!佛法最初という寺のいくつかある中でも又、シルクロードの終点といわれる寺のいくつかある中で飛鳥寺こそその終着点であり、日本の起点になったことは先ず疑いなき事実なり。
太子の師恵慈、慧聡が都の本格的なこの寺に住まわれたことも感激すべき事実である。大化改新は勿論奈良朝然り、各宗の母胎揺籃の地になったこと。又、世界に誇る万葉文学渕源の地ともいえよう。
すでに我らの記憶から遠ざかったけれども、この土、この塵に曽て輝かなりし遠祖の香り、血が、汗が滲んでいることを思い起こせば心揺ぶられ身の鼓動を禁じ得ない。
土地は枯れ、寺は寂びれて、み佛は傷つけども、領土・民族のあらん限り歴史のふる里ではある。悠久なる前に吾人は一瞬である。一生一度齷齪の中にも、此処に来た一時は大佛前に合掌し、古えの人の心にふれ、語り合い、民族の久しきことを国土の万世なることを願い顧みつつ懐古の情を温めることは報恩の一端ともなるものか。又、後代日本を背負う若人の弁えでもあろうか。お互いの行く末無事安泰を黙祷されよ。飛鳥への憧憬、飛鳥への郷愁、此処に来て初めて満喫し得るものか。諸氏の心情果して如何に。
住職
ここの和尚さん、かなり攻め系かと。
高松塚古墳の公園内にかなりの良テンバがあり、そこでテンバった。豆乳鍋と昼買った地酒が並び、いろいろ話していた。で、夜10時くらいに起きたら松原が合流していた。チェンさんと意気投合して楽しんでるようだった。
2月8日
ううぅめちゃ寒い!うわ、霜降りてるし。そりゃ寒いよねーてか今年初めて霜見た気がする。暖冬だねぇどうなっちゃうのかしら地球は。
今日はどこへ行くのかな?「天理は?」「宗教都市だし、ちょっと興味ある」「んジャ決定~天理へのりこむぜい!」と思いつきで天理へ。天理市に入って目に飛び込んできたのは、屋根の一部が天に向かって突き出している大きな建物。…やっぱり。天理市役所だった。いかにも宗教都市っぽい。背中にでかでかと「天理教」と書いてあるはっぴを着てる人もいる。巨大な建物は天理教関係のものだった。年に一回世界中から天理教信者が集まるときに、各地から来た人たちがそこに泊まるらしい。そして、興味と緊張の入り混じった気持ちで天理教本部へと突入!とても立派な寺院で、建物が回廊でつながってたりして、城の様でもあった。
天理、まさかここまで本気の宗教都市だとは。衝撃的。
最後にどこ行こう?「東大寺のある奈良か法隆寺の斑鳩か」「まぁ、奈良でいいんちゃう?」「じゃ、それで決まり。昼飯は?」「…奈良女子大の学食とか(笑)」
――――決定。
奈良女子大の門をくぐる不審者5名+2人。うわー当たり前だけど女の子ばっかり!ほんとにこんな格好でいくの? 学食の入り口に立つと何か得体の知れない圧力が。周りからの冷たいまなざしを感じながらご飯を買って、逃げるようにテラスで食べた。飯はうまいがなかなかスリリングな体験だった。「私女の子のたくさんいる所に入ってくの恐いんですよ」by松原
最後に東大寺へ。鹿鹿鹿…丸々と太ってだるそうに歩いている。手並みも悪く不健康そう。屋久島で見たあのヤクシカとはえらいちがいだ。お、お辞儀なんかされたって何もやんねーよォ。東大寺。正面に立つとそのでかさ、威厳が感じられる。しかもいまの本堂は焼失したあとに再建されたもので、以前はこの1.5倍の横幅があったと言うから驚きだ。中に入ると今度は奈良の大仏が鎮座している。僕の実家がある東海市にも大仏があり、大きさでは勝っているけど、この迫力にはかなうまい。名物柱くぐりをして(結構ぎりぎりだったけど、牧村さんも通れた)最後におみくじを引いた。
【解説】物事にさしさわりがあって思うようにいきにくいが、慎んで心長く待てば最後に今までずっと待っていた望みがかないます。
【病気】命にさしつかえなし。女のたたりで患っている事もあり。
【訴訟】かなう。急には事はかどらず。
【売買】売り買いともに悪し。
【待ち人】来たらず。
【旅立ち】悪し。【失物】出にくし。【争い】負け。
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